狂言! Vol-4

2007年7月22日 能・狂言
狂言! Vol.4

於 東京青山・銕仙会能楽研修所

13:00〜


察化
太郎冠者:茂山宗彦
主人:茂山童司
察化:茂山千三郎

武悪
武悪:茂山正邦
主人:茂山千五郎
太郎冠者:茂山茂


銕仙会能楽研修所は初めてです。
こんなに狭いんですね・・・。

これで6千円は酷いッス。せめてあと1曲欲しい!

察化
連歌の当番になった主人は、宗匠を頼もうと都の伯父を太郎冠者に呼びに行かせます。
伯父の住所を聞かずに来てしまった太郎冠者は、「みごひの察化」というすっぱを伯父と勘違いして連れ帰ります・・・。

これ、お初です。
都で伯父の住所を聞き忘れた!と気づいた太郎冠者は、大声で「伯父御殿〜!!」と呼びながら歩くんですけど、最終的に「伯父御殿に会いた〜い!!」と叫びましたよ。宗彦さん・・・。自由だな(笑

最後は口真似と同じになるんですね。
もう放っておいて・・・!と目で訴える千三郎さんがウケます。

この太郎冠者は本当のアホって感じです。
おちょくってるって言うよりは一生懸命主の命令を守ろうとしている感じで。

童司くんはなかなか貢献してました。
やっぱりこの人は間がいいですよね。
で、笑顔がかわゆい。
最近、若い子見ると「かわいいわ〜」と思うのと同じ気持ちになってる気がします。

武悪
武悪の不奉公に腹を立てた主人は太郎冠者に武悪を成敗するように命じます。
しかし、太郎冠者はどうしても討つことが出来ないので、武悪を逃がしますが、なんとその後バッタリ鉢合わせ。
困った太郎冠者は、武悪にある提案をします。

なんと、役者が登場しているのにも関わらず気づかずに大声でしゃべり続けるおばちゃん2人組。
よりによって!武悪の登場時に!!なんてことを!!!
ピリリとした空気が台無しです。

それでも千五郎さんが声を発すると、やはり空気が張り詰めました。
この狂言はねぇ。
私はだから前半が好きです。

千五郎家の家族共演ですねー。
なんでかほのぼの見ちゃいます。

茂さんの微妙な表情の変化がいい!
てか、太郎冠者が武悪を討とうとするシーンで、刀を向けられた武悪が太郎冠者のほうに歩いていって、太郎冠者が押されるように下がってガクっとなるの初めて見た気がする。
その時点で討てないことが分かっちゃうよね。
他にも「あれ?こんなとこあったかな?」と思うことがちょっとあった。
もしかしてフルバージョンなのかしら。

今日の「さらばさらば」は良かったなー。
なんだか涙が出そうになりました。

ふー。とりあえずは満足。
でもちょっと物足りないかも。

またビールがうんまいですねー。今日も。
ジメジメしてるせいか、ビールが恋しいこの季節。
SOJA企画 お豆腐の和らい(東京公演)

かめありリリオホール

19:00〜

1列

今回の和らいは「短編狂言集」。
普段は滅多に見られないマイナー狂言集なんだそうだ。
私は全てお初です。

しっかし、亀有は遠いなー。
会社からは30分かからないぐらいですが、家がどんどん遠ざかる〜。るるる〜。


お話:丸石やすし

腰祈こしいのり
山伏:茂山宗彦
太郎冠者:茂山童司
祖父:茂山千三郎

茫々頭ぼうぼうがしら
太郎冠者:茂山正邦
主人:茂山あきら

舎弟しゃてい
弟:茂山千之丞
教え手:佐々木千吉
兄:茂山千作

あかがり
太郎冠者:茂山茂
主人:島田洋海

延命袋えんめいぶくろ
男:茂山千五郎
太郎冠者:丸石やすし
女房:松本薫


モギリは正邦さん茂さん。パンフレット配りは丸石さん。
サイン係は千之丞さん千五郎さん、宗彦さん薫さん、正邦さん茂さん。
相変わらずサービス満点ですねー!

開演前に丸石さんが解説?宣伝?に。
このホールあんまり調べずに取ってみたけど乗り換え多くて大変でした。と言ってました。
来年もここだから今度はみなさんすんなり来れますね?と。

行きますとも!

腰祈
山伏となった卿の殿は祖父を見舞いに行き、すっかり腰の曲がった祖父を哀れに思い、呪文で治そうとしますが・・・

千三郎さんは面をつけていたんですが、第一声が!!千作さんかと思いました。そっくり。
なんだかんだいっても似てるものなんですねー。

宗彦さん、相変わらずの汗だっくだく。たれてるよ!!
山伏の「バーランバラン・・」の呪文で祖父の腰は曲がったり伸びたりするわけなんだけど、おかしなことになってる祖父を尻目に超満足げな顔の山伏。う、ウケるー。

童司くんは、お肌きれいねー(笑
なんだかどんどんキレイになっていくような。。。

茫々頭
無断で旅に出た太郎冠者を叱りに来た主人だが、京都見物をしてきたと聞いて都の様子を尋ねます。
祇園に向かう途中道端に咲いていた菊の花を頭に挿していくと貴婦人から誘われ、野遊びに行くが、全然もてなされないので帰ると下女が追ってきて・・・

こ・・・これはちょっと意味が分からなかったっス。
結局、太郎冠者はドロボーをしたってこと・・よね。なんで?

そもそも、野遊びには確実に誘われてたよね。貴婦人だかに。
それなのになんで無視されちゃったの?場違いだから?誘われたから行ったのに?

で、なんで草履盗んで帰ってくるん?

うわーん。

舎弟
いつも兄から「舎弟!」と呼ばれている弟。舎弟ってどういう意味だろう?と知人に尋ねに行くと、知人はからかってやろうと「盗人のことだぞー」と教え、弟は激怒して兄の下へ・・・

千作さんと千之丞さんが兄弟で兄弟役。しかも、出演者3人合わせて230歳越えだそうですよ。
レアです!レア!

相変わらずかわいらしく目をぱちぱちさせる千之丞さん。
このね「怒ってない!」といいながら超怒ってるところがサイコーですね。
それを眉間にしわ寄せて見てる千作さん。
しょーもない弟ですね。あはは。

千吉さんもいい笑顔でした。


お出かけ中の主人と太郎冠者は川に差し掛かります。主人は太郎冠者に「俺を負ぶって渡れ!」と命じますが、太郎冠者は皸(あかぎれ)が酷いのでイヤだ!と断り、結局主人が太郎冠者を負ぶって川を渡ります・・・

いやー。これはビックリなオチでした。
私は読めなかった・・・。お仲間は読んでたらしいです。くぅぅ!

しょーがねーな、って主人が太郎冠者をオンブするなんて!
ていうか、本当に上に乗っかってちょっとビックリ。
これ、逆の配役だったら茂さん潰れてたね・・・

島田さんはもっとどんどん出てくればいいのに!これからかな。
安定してて、ちょっと偉そうでいい感じでした。

延命袋
わわしい女房が実家に帰った隙に離縁状を送り付けた主人。激怒した妻は乗り込んできて、暇の印になんでも好きなものを持たせるのが常識だから、私も持っていく・・と迫ります。

女房にビビリまくる太郎冠者が可笑しくて可笑しくて(笑
丸石さん、コミカルに演じてましたねー。始終腰が引けている・・・。
女房に押されてる主人を見る目も「ど、ど、どうしますか?!」と訴えかけていて、いちいち爆笑。

千五郎さんの最初の厳しい顔からウキャっと笑う顔のギャップがたまりません〜。

しかし、わわしい女って超かわいいじゃんね。
手紙を受け取って大喜びで、離縁状と知って激怒で、好きなもの・・・って行ったら主人なんだよ。
私はコレが好きなんだもん。って。ふふ。

---
終演後はいつものお仲間で美味しいビール。
変なお店に入っちゃったけど。
今回はひたすらメモ取らせていただきました!情報いただき〜。

亀有→家は結局1時間半ほどかかりました。
しんどい。
千五郎狂言会 第六回

国立能楽堂

19:00〜

脇正面11列


宗旦狐
数奇人:茂山千五郎
狐:茂山正邦
笛:杉信太朗
地謡:茂山茂
地謡:茂山千之丞
地謡:茂山千三郎
地謡:茂山松本薫

魚説教
出家:茂山千作
施主:茂山七五三

首引
親鬼:茂山千五郎
鎮西ゆかりの者:茂山茂
姫鬼:茂山千三郎
眷属鬼:茂山正邦
眷属鬼:井口竜也
眷属鬼:島田洋海
眷属鬼:松本薫

附祝言:茂山千之丞


余裕の定時ダッシュ。
暇だったので始まる前に展示室とか行っちゃう。

宗旦狐
最近、洛中のお茶会に千家の宗匠・宗旦の偽者が出没するというので、数奇人が偽茶会を催すことにして偽者をおびき出す。
現れたのは狐が化けた宗旦。
・・・という狐が茶を点てる趣向の風雅な狂言だそうです。

ほら・・・。脇正面じゃないですか?私。
お茶点てるとこ、サッパリ見えなかった。
お仲間達も似たり寄ったりの席にいたので、あとで教えてもらうことも出来ず。

なかなか好きな狂言でした。
狐が化けているとはいえ、こう、数奇人なんかよりよっぽど風流で。オトナって感じ。
庭とか見ながら感じ入ってる風流人。。。でもキツネ。

正邦さんは相変わらずの安心の演技。
それにしても普通にしゃべってて、いきなり「ケン!」って声を出すのは難しそう。

千五郎さんは不思議な可愛さを醸し出しますよね。

魚説教
あれ?配役がプログラムと違う!
千作さん、やりたくなっちゃったのかな?

元漁師のにわか出家が説法を頼まれるけど、まだそんなの覚えてないので、魚の名前を羅列した説法でごまかす。
・・・なお話。

千作さん、可愛すぎる。
魚説教は結構回数見てるけど、今日のが一番聞き取りやすかった気がするなー。
短かった?
最後の怒る施主をさらに魚交じりの言葉でからかうところが好きー。
すげー、神経魚で・・じゃなくて逆撫で。

首引
親鬼はたまたま通りかかった鎮西ゆかりの者を捕まえて、年頃のムスメに人間の食い初めをさせようとします。
男はただ食われるのはイヤなので、勝負をして負けたら食われてやる、といって勝負をしますが・・・。

茂さん気合入ってました!!いいぞいいぞ!!
こういうどっしり強い役の茂さん見るのはじめてかも。
ちょっと様になってなかったけど。
ふとした物言いにいい味が出てますよね。最近。

ま、とはいえ、千三郎さんの可愛らしさにはかないませんけど。
なに、あの姫鬼。
あー。言葉では言い表せないあの姿。
千三郎さん以外でこの役はこなせるのか?!
このゲテモノちっくな女役、かなりツボですね。

そうそう。千五郎さんもいいんです。
親鬼は一番キャラが立ってました。

わすれちゃいけねぇ。附祝言
千之丞さんだよ〜。ちょっと嬉しい。

終演後はいつものとこ・・・が満席だったので、別のところで情報交換。
イマイチ落ち着かないのはやっぱりホームじゃないから?
伝統の現在ダッシュ5
いつでも夢を

国立能楽堂

19時〜

脇正面1列


いつでも夢を
兄:茂山正邦
弟:茂山宗彦
合銭:茂山千五郎

原作:竹内銃一郎
脚色構成・演出:森崎一博
音楽:松田弘之

棒縛
次郎冠者:茂山宗彦
太郎冠者:茂山正邦
主人:茂山千五郎


ギリギリに駆け込んだらロビーに誰もいないのでビビって席に着いたらまだ5分以上もありました。
人少ねぇ!!
半分強ってとこだなー。

いつでも夢を
不条理演劇:人間の生と死の不合理性をテーマにした演劇

・・・ふーん。

狂言袴に狂言言葉でのお芝居です。
能楽堂が真っ暗になります。ちょっと怖いぞ。

えーと、借金取りに追われて隠れている兄弟がいて、彼らは狂言の練習をしながら旅しているごっこをしてるんですね。
「土筆」「見物左衛門」「膏薬練」の狂言の練習をするわけなので、ちょっとずつ見れてファンには堪らないかも。
「違う!」とか言って正邦さんが手本を示したり。

すでにコレが生きてるときのまま遊んでる幽霊兄弟なんだろうな。

そこに借金取りの合銭が出てきて「あいつらなんなんだよ」とか一人で言ってるところに、幽霊が現れる。
相変わらずの狂言をやって盛り上がってて、それを茫然と見ている合銭。

でだ。

結局幽霊と合銭は絡みナシ・・・

前回のよりは話は分かりやすかったけど。

確かに、狂言ってありえない設定や展開の連続だけど、大概分かるじゃん。
「ごっこ」と言われればそうだし。

だけど、このお話はあらすじを読んでないと絶対に分からないと思うんだよね。
なんていうか・・・やっぱ私は微妙(笑

狂言と通じるモノがあるんだろうケド、狂言のほうが断然わかりやすいぞい。

棒縛
棒縛ってなんだか久しぶりー。
太郎冠者と次郎冠者が悪さをする狂言って大好き。

いっつも留守にするとお酒を飲まれちゃう主人は、次郎冠者を棒に、太郎冠者を後ろ手に縛って出かけるんです。
なんだよー!と言いながらも太郎冠者と次郎冠者は知恵を絞ってお酒を飲んで、これが超盛り上がって、謡ったり踊ったりしてるところに主人が戻ってくるわけで・・・。

盃を覗き込むと、主人の顔が映るんですね。何故なら主人が後ろから覗いてるから。
なのに、主人の酒を飲まれまいとする想いがここに映ってるんだー!とビビリつつ何度も覗く太郎と次郎。
この3人を今回は後ろから見ることになって。脇だから。
その角度が妙にウケました。私。

千五郎さんの間合いを図る姿がなんとも言えず。

しかし、やっぱり宗彦さんは古典じゃないなぁ。
で、正邦さんは古典中の古典。
この組み合わせは結構いいんですよね。

謡いも声がとてもよく合う。
正邦さんいいお声。

---
今回はお仲間も日がばらけたので2人だったし、体調不良だったのでまっすぐ帰ろうかなーと思っていたら、
いつものとこがリニューアルオープンで生ビール100円!しかもプレミアムモルツ!(そんな好きじゃないけど)
一杯だけ・・・なんて言ってたのに、気がついたらラストオーダー。
しかも、この人今日一緒にランチもしたっつーのに(笑
狂言仲間とオフィス街でランチって、すげー違和感あって面白かった。

結局、最寄り駅でゲロゲロして体調の悪さを痛感。
朝起きたら風邪が超悪化。
ノーン!!
薪狂言
茂山千五郎家
「江東狂言の会」
薪狂言

江東区文化センター 中庭特設会場

19:00〜

3列


一、狂言のお話
茂山千三郎

二、火入れ式

三、二人袴
聟:茂山童司
舅:茂山千之丞
太郎冠者:茂山宗彦
兄:茂山正邦

四、口真似
太郎冠者:茂山茂
主人:茂山千五郎
客:茂山あきら

五、区民参加狂言「釣針」
太郎冠者:茂山千三郎
主人:茂山七五三
姫:浜田真帆
女:茂山宗彦
女:松本薫
女:丸石やすし
女:区民参加者5名


もー。何あの天気!
晴れたと思いきや、東陽町についたら雨だし。いやん。
でも、持ち直しましたね。
すげー寒かったけど。

でも、屋内振り替えにならなくてほんっとーに良かった。

てわけで、江東区民なお仲間のおかげでかなりの良席。
久々に役者さんの表情がよーくみえる席ですよー。わほほ。

一、狂言のお話
安定の千三郎さんです。
雨除けにステージにビニールシートを敷いていたんですが、やはりドブドブになってしまいましたー。
なので、ステージ上の使わないほうの板と入れ替えましたよってなお話。
こう見ると、本当に使ってるとこって限られてるよなー。ふうむ。

二、火入れ式
区民参加者の方2名で。

三、二人袴
これはねぇ、宗彦さんの太郎冠者に最後全部持っていかれましたよ。。。
なんなのあの眼光鋭い太郎冠者。
しかも、最後後ろのない袴を履いた兄と弟を見た瞬間、二度見しましたからね。
なにその二度見。それは反則だろうー。

いい席だったせいか、表情がとてもよく見えて。
童司くんはまたいい表情しますよねー。
家の前で袴をどうするよって兄と弟で揉めている時に太郎冠者が「早くしてねー」と言いに来るんですが、そのときの童司くんの顔!
あわわってヤツね。

そしてやっぱり正邦さん!
なんかいいのよねー

聟の動きがコミカルで、それを見てキャッキャと笑う小学校ぐらいの女の子。
そうかー、おもしろいかー。

四、口真似
口真似はストーリーからオチまで全部分かってても、大笑いできるんですよねー。
あー。笑った。
単純だけど、とても好き。

若い太郎冠者を見るのはじめてかも。
おじーちゃんとかだと、もしやわざと??って思えるけど、若い人だとホントの馬鹿?って感じがするわー。

こっちは小学校ぐらいの男の子が大笑いしてました。
そうかー。おもしろいかー。

五、区民参加狂言「釣針」
茂山家の釣針ははじめて。
釣ろうよ釣ろうよー♪女将さんを釣ろうよー♪見目のいいのを釣ろうよー♪
と言いながら釣り糸をたらすと女が釣れて来るんですよねー。
ありえない(笑

結局釣った8人の女は全て醜女で、太郎冠者は腰抜かして逃げ出す、と。

これは、太郎冠者がハードですねー。
大汗かいてました。
区民の方々も普通に溶け込んでましたね。
面をつけるとほとんど視界がなくなる、と聞くけど、面つけて普通に演技してました。
スゴイ!

女性から見たら失礼な話だけど!でも、やっぱ笑えるー。

---
いつものメンツで打ち上げに。
2軒目で「今日は遠いから終電調べとこ」と調べたらとっくに終わってました。うぅ。
とりあえずお仲間の家にお邪魔。

結局、朝まで茂山家のDVDを見まくり、
逸平ちゃんが出てたドラマとか、
あとは早乙女太一くんの出演した番組の数々とか。
ひたすら見た挙句、漫画を読み漁り。

朝、三社祭にちょっぴり突入し、昼前に帰宅。
眠い・・・
第2回 狂言 ざゞん座

宝生能楽堂

14:00〜

と列


解説:高野和憲

宗論
浄土僧:深田博治
法華僧:野村萬斎
宿屋:野村万之介
後見:野村万作

隠狸
太郎冠者:竹山悠樹
主:破石晋照
後見:野村萬斎

千切木
太郎:高野和憲
妻:月崎晴夫
当屋:石田幸雄
太郎冠者:野村遼太
立衆:深田博治
立衆:竹山悠樹
立衆:破石晋照
立衆:時田光洋
立衆:岡聡史
後見:野村万作



金曜日に深酒して、それでも睡眠時間はちゃんと取ったのに、朝起きたらちょー頭痛。
オオウ!二日酔い!! ひさびさ。
食欲ないけど無理に食べて、ロキソニン飲んで会場へ。

なんてーの、この会。
すんごいお友達率が高かったんです。
みんなお友達同士?ってぐらいあちこちで「あー!ひさしぶりー!」とか言いながら手を振ってる人ばかり。
だって、私の隣の3人組は私の前の4人組と顔見知りっぽかったし、4人組は、さらに通路をはさんだその隣の人たちともお知り合いっぽいし。
すげー、ザワザワ感。

解説
なんか・・・ノビノビと話してましたね。
笑いも多かったし、会場そのものがあったかい感じ。

宗論
浄土僧と法華僧は逆じゃないのか?と配役見た瞬間に思ってしまいました。

なんか・・・萬斎さんしか記憶にないんですけど。ごめんなさいー。
毒が強いほうがやられてて、なんか面白くて。
どうみても負けるタイプの深田さんがヤなヤツ役で。
そういうところがこの会の面白いところなんでしょうけど。
無理ありすぎた?

宗論は見る度好きになってます。

隠狸
お初です。

人から太郎冠者が狸を捕ると聞いた主人は、太郎冠者に狸を捕ってくるように頼みますが何故か狸なんて捕ったことがない!と言い張ります。
じゃー市場で買ってきて、と頼んでおいて主人は市場で待ち伏せ。そこで太郎冠者に酒を飲ませて・・・

これは・・・好きだ。
狸が笑えました。
微妙な茶色のぬいぐるみ・・・それ狸か・・・

竹山さんは淡々とした方ですね。
声は、割と抑揚のある感じ。
破石さんは、ドスが効いた感じの、気持ち一本調子な声。

えぇ。この狂言は、小舞が3曲出てきて、2人一緒に謡って舞うわけですがねー、これがねー、声が全然合わなくて。声の質?そればっかりはどうしようもないんだろうケド。

聞いててハラハラするぐらいの。早く終わっちゃってー!と思うぐらいの声の合わなさ(笑
あははー

千切木
あれなんですね、和泉流はみんなでひとりをつかんでわーっとやらないんですね。
前の茂山家HPの扉の写真の。アレ。
みんなで扇でバシーっとやるだけなんだー。

私はほんとーにこの千切木の女が好きなんです。
こう・・・女性のいいところが全部入ってるじゃないですか。
何かあったら飛んできて、尻叩いて、褒めて、迎えて。

月崎さん良かったですね。
最初のオラ!って太郎を掴むところがお気に入り。

---

終演後はざゞん座ファンの方々のオフ会に殴りこみ!
いい度胸だ、私。

でもね、楽しかったー。笑いすぎて顔が痛い。
愛する家は違えども、狂言を愛する気持ちはみんな一緒。
狂言好きに悪い人はいない!!

しかし、このオフ会メンバーったら、札幌、仙台、名古屋、静岡、千葉、神奈川3名、とみなさん遠くから来てますよー。

愛だね、愛。
春狂言 夜の部
春狂言 夜の部

国立能楽堂

18:00〜

正面最終列


『お話』茂山千之丞

『千鳥』
主:増田浩紀
太郎冠者:茂山千三郎
酒屋:茂山あきら

『文山立』
山賊A:茂山茂
山賊B:茂山七五三

『武悪』
主:茂山千之丞
太郎冠者:丸石やすし
武悪:網谷正美


雨がザンザンだったので、近くのカフェで休憩時間を。
傘持って来てないしー。

そうそう。昼の部はほとんど席が埋まってましたが、夜の部はガランガランでした。
中正面に座っている人はほとんどおらず。
正面すら最後の2列は誰もおらず。
ぬう。何故だ。

『お話』
千之丞さんのお話でーす。
中がタートルのスーツで登場。
かるーく、内容の説明をしつつ、「武悪に思い入れがある二人が演じるので、とても長くなりそうですよ。1時間超えるかも。ま、その分、私が端折って、1時間内に納めますけどね!」とか言ってました。
おちゃめ。

『千鳥』
つけで酒を買ってくるよう主人に命じられた太郎冠者は、酒を買いに行きますが、酒屋の主人は支払いが溜まってるからダメ!と言って渡してくれません。
あの手この手で酒を奪おうとする太郎冠者は・・・

これは、もうね。かなり好きな狂言です。
ちりちーりやちーりちりー♪

もう、盗られちゃう事が分かってる酒屋がいいよねー。
これ、配役逆で見たいな。
太郎冠者があきらさんで、酒屋を千三郎さん。
む。でもそれはそれっぽすぎるか。

『文山立』
追いはぎに失敗した山賊二人組は互いに相手への不満を言い始めて口論を始めます。
果し合いで決着つけようとしますが、誰にも知られずに死ぬのは犬死だし、書置きに何故死んだかを残して置こう、と書き始めますが・・・。

これは、シテとアドを務める役者の力関係が逆なので、二度とやることはないだろう・・・という配役だそうで。
確かに、なんかめずらしー。これ。

これもお馬鹿な狂言です。
もう、二人で好きにやってなよー、と言って見捨てたくなるようなオバカっぷり。

でも、よく笑ったわー。

『武悪』
武悪の不奉公に腹を立てた主人は太郎冠者に武悪を成敗するように命じます。
しかし、太郎冠者はどうしても討つことが出来ないので、武悪を逃がしますが、なんとその後バッタリ鉢合わせ。
困った太郎冠者は、武悪にある提案をします。

これも好きな狂言です。
太郎冠者と武悪の「さらばさらば」が相変わらず泣けます。今生の別れ。

前半のピリピリ具合と後半のアホ具合がたまらんのです。

丸石さんが面白かったー。
表情がクルクルしてて。心の動きがとてもよく分かる。

---
終演後、狂言仲間で打ち上げに。
いつものトコが工事中だったので、代々木方面へ。
結局2軒ハシゴ。

写真は2軒目のお店のビール。
最初のビールがあの量なら大喜びだけど、締めのビールでその量はどうよ?
腹もイッパイだっつーの。
しかも、最初の酒が来た瞬間にラストオーダーだったので、時間もないんだよ。

しかし、楽しい一日でした。
あんだけ好き放題しゃべれるのって、幸せよね?
春狂言 昼の部

国立能楽堂

14:00〜

脇正面6列


『お話』茂山千三郎

『梟』
法印:茂山あきら
兄:丸石やすし
病人(弟):茂山茂

『空腕』
太郎冠者:茂山七五三
主:網谷正美

『靱猿』
大名:茂山千之丞
太郎冠者:茂山茂
猿曳:茂山千三郎
猿:若杉奈津子
地謡:茂山七五三、茂山あきら、増田浩紀、井口竜也


天気が良くて、行く前に上着を持っていくか持って行かないか相当悩んでたのですが、持って行ってよかった・・。
なにあの天気の崩れかた。

『お話』
千三郎さんのお話はねー。
もう、安心して笑えます。
名乗りなんかも実演しつつなんですが、大名や果報者が登場する時、橋掛かりで一度伸び上がって会場方向を覗き込むのは「なんでか知りません」なんだそうです。
へー。知らないんだー。

『梟』
私、コレが見たくて来たようなもので。
何この狂言(笑
馬鹿だ!馬鹿すぎる!
茂さんの弟なんて、台詞「ホー!」だけです。
SF系狂言?

山から帰って以来具合の悪い弟のところに法印が祈祷に来ます。
祈祷を始めると弟は奇声を発し、それが梟の鳴き声に似ている・・。実は山で梟の巣にいたずらをしたと兄に言われ、これは梟憑きであると読んだ法印は梟を落とそうとしますが、落とすどころか兄にまでうつってしまいます。
困った法印はさらに祈祷を続けますが・・・。

いやはや。法印は兄にうつった時点で、放ったらかして帰ろうとしましたからねー。オイオイ。
さすがに良心が痛んだのか、戻ってきましたが。

あきらさんの最後の「ホゥ?」はかなり笑えました。それ!まさかアドリブ??

『空腕』
ね・・・寝ちゃった。
太郎冠者の一人芝居が長くて・・。

夕方に使いを命じられ、主人の太刀を借りて出かけた太郎冠者は、臆病者過ぎて、物陰に怯えて太刀を差し出して命乞いをしています。
そこに様子を見に来た主人が怒って、太刀を取り上げて帰ります。
戻ってきた太郎冠者は主人が太刀を取り上げた犯人とは知らずに、武勇談を身振り手振りで語っていきます。

太郎冠者の臆病ぶりがかなり笑えます。
こういう情けない役が合いますね。七五三さんは。

いつも思うけど、主人って、すぐ様子を見に後を追いかけるよね。
ヒマなんかな。

しかし、あまり記憶になし・・

『靱猿』
正直、千三郎さん以外の猿曳が見たかった・・・(失礼)
猿がかわいいよ〜。何歳ぐらいだろう?3歳?4歳?

千之丞さん、いでたちがカッコイイ・・・。

大名と太郎冠者はお出かけ中に、猿曳に出会います。
大名は猿の皮を道具にかけたいから「皮を寄越せ」と言い、猿曳は泣きながら猿を殺そうとしますが、どうしても殺すことができません。
その話を聞いていた大名は・・・

最初はおっかなかった大名が段々と猿に心奪われていく姿がカワイイです。
でも、もう猿に夢中で(笑

---

納涼狂言の先行チケットを買ったり、
休憩時間に狂言仲間に取ってもらっていたチケットの代金を払ったり、
チラシを見て「コレ行きたい!」と思ったチケット代金を払ったり、
春狂言午後の部の当日券買ったり、
ええと、いくら使った??
予想して相当お金を持っていったんだけど、スッカラカンだよー!!

手元には6枚のチケットが。
ま、幸せだから、いっか。
千作千之丞の会 第2回

国立能楽堂
19:00〜

脇正面12列


「二人大名」
大名甲:茂山千五郎
大名乙:茂山千三郎
道通りの者:茂山あきら

「縄綯」
太郎冠者:茂山千之丞
主人:茂山正邦
何某:茂山七五三

「無布施経」
僧:茂山千作
檀家:茂山千之丞


超楽しみにしていた会です!
いそいそと向かいます。きゃっ。

二人大名
二人の大名が都に向かう途中、お供がいないとつまらんと道で出会った男に無理矢理刀を持たせてしまいます。
すると、男が刀を抜いて二人を脅して、着物を奪い、さらに鶏や犬、起き上がり小法師の物まねをさせます。

初めて見ました。この狂言。
あれもこれも盛りだくさんで、とても贅沢。
特に犬の噛み合いが好きだー。
お尻噛んでるぅ!!

改めて、千五郎さんの素晴らしさを感じました。
ほんっと、いい味だしてる!
やっぱりだんだん可愛らしくなっていくんですよね。血筋なのかな。
ちょっとした茶目っ気がたまりません。

最後、ちょっと声が枯れてましたね。
出し切った!って感じか?!

縄綯
太郎冠者は、借金のカタに何某の家にいかされます。
借金のカタにされた、と知った太郎冠者はスネて何某の言うことを聞きません。
困って何某が主人に相談し、一旦家にもどし、働いているところを見てもらおうとしますが・・・

この太郎冠者結構好きです。
主人が大好きなんだよねー。健気。
なんか、ヒドイ扱いされているのに、ひたすら主人の側で働きたい!!っていうキモチが泣ける。

それに比べて、主人は本当にクールだよね。
あんだけ悪口言ってるところで代わりますか!

しかし、千之丞さんはさすがです。
プンプンしながら、ひたすら悪口を言いまくる。
それも、なんとなく主人に媚びてる感じが出ていて、すごく現実っぽい(笑

ところで、正邦さんが、格好良かったんです。
私、悪い席だったんですが、かなり絵になってました。すげー。

無布施経
僧が読経をして帰ろうとしますが、いつもは出てくる布施が今日に限って出てきません。
諦めようとしますが、これが例になってはたまらん、となんとかして思い出させようと四苦八苦。

千作さん・・・!
場の空気を思うように扱いますよね。
もう、どうにでもして〜!状態な私。
なんでこんな幸せな気持ちになれちゃうんだろう。

兄弟、息ピッタリでした!
お互いに「なんなんだ!今日のおまえは!」って感じが面白い。

あー。とても幸せな時間を過ごせました。
こんないいものもらっちゃって、すみません!

バレンタインデーだったので、チョコと貧血に効きそうな大量の健康食品とバンテリンもらいました(笑
ありがとーございます!
井伊直弼と能・狂言

横浜能楽堂
14:00〜


狂言「鬼ヶ宿」(大蔵流)
 シテ:茂山千之丞 
 アド:茂山あきら

能「筑摩江」(喜多流)
 シテ:出雲康雅 
 シテツレ:粟谷充雄 
 シテツレ:粟谷浩之 
 シテツレ:高林呻二
 ワキ:森常好 
 ワキツレ:舘田善博 
 ワキツレ:森常太郎
 
 アイ:丸石やすし 
 アイ:茂山千之丞 
 アイ:茂山茂 
 アイ:茂山あきら
 
 笛:松田弘之 
 小鼓:鵜澤洋太郎 
 大鼓:柿原弘和 
 太鼓:金春國和


朝、出社 → 午後、能狂言 → 一杯飲んで! → ジム
つ、つかれた・・・

狂言「鬼ヶ宿」
太郎は久々に女の家を訪ねるが、女はそれを疎ましく思っていて2度と来ないようにするにはどうするか?と考えてるわけ。
お酒がないから、と太郎に酒を買いに行かせるが「この辺は最近鬼が出るのよ」と脅しておいて、太郎が帰ってきたら鬼の仮面を被って、追い返す、と。

前回は千五郎さんで見てます。

えっと、こんな千之丞さんは初めてみました。
初めてヒヤヒヤした!
台詞・・覚えてなかった?それとも敢えてそういう狂言??

このねー、女が面白いよね。
二度と来ないように、ってそんなにキライなんだ!!
一方太郎は、「お前は口うるさくてなぁ」とかいいながらも、結構好きなんだな、って感じがカワイイです。

なんか、スピード感がなかった?
ちょっと寝ちゃった。

能「筑摩江」
井伊直弼が生涯ただ一曲作った能だそうです。
160年ぶりに演じるんだそうだ。
大阪から見に来たおばさまもいたぐらいですもの。。。

ある臣下が筑摩明神に参拝に行くと、湖の向こうから舟がやってきます。
舟に乗っていたのは筑摩明神の神巫で、臣下は促されるままに舟に乗るとやがて水際の鳥居につきます。
その後、神職が現れ鍋冠祭が始まり、そこに三柱の神が現れ寿ぎの舞を舞い始めるのです。

って、アイがさぁ。鍋被って出てきたんだけど!
それはどうなのー(笑
しかも、予定では宗彦さんだったけど、千之丞さんになってました。
謡いも動きもバラバラな3人でした。

真ん中あたり、寝てました。
あと、最後の舞も。。。
うぅぅ。

なんか、やっぱり滅多にやらないだけあって、結構バラバラしてましたねぇ。
プロでもこんな風になるのね。ちょっと驚いた!

やっぱり能は演目を選ばないとだなぁ。
萬狂言 冬公演
野村萬 喜寿祝賀記念


国立能楽堂
14:30〜

素囃子 高砂
八段之舞
大鼓:亀井忠雄
太鼓:観世元伯
小鼓:北村治
笛:一噌庸二


庵の梅
老尼:野村萬
女:野村万録
女:野村万蔵
女:野村小三郎
女:奥津健太郎
女:小笠原匡
女:野村扇丞


那須与市語
野村太一郎


小舞:若松
野村拳之介

小舞:海道下り
野村虎之介


木六駄
太郎冠者:野村萬
主人:野村祐丞
茶屋:野村万蔵
伯父:野村又三郎


茂山家と公演がかぶりました・・・
間に合えば茂山家の夜公演とハシゴしようと思ったけど、間に合わないと判断。

今回はどうしても、萬さんの木六駄が見たかったんです。

てわけで、ノロノロ起きて会場へ。

素囃子 高砂
謡はないんですね。
それとは違うのか??

と、とにかく、最初から飛ばしていきます!

庵の梅
「三老曲」と呼ばれる内の一曲だそうです。
老尼の庵に梅が咲き、一人で愛でていると、近くの女達が花見に訪れます。
尼は女達を招きいれ、宴をし舞い謡います。やがて日が傾き、尼は女達に梅の枝を持たせて帰らせ、自分は寝室に入ります。

なんだかしみじみとした狂言でした。
じんわりとあたたかく、どこか物悲しい・・・

萬さんの老尼は、本当に小さくて、もう既に人の世とは離れたところにいるような。
そんなお人でした。

那須与市語
太一郎くんの披きです。ドキドキ。17歳ぐらいか・・・
前回魚説教を見たときはちょっと危なげな感じだったけど、今回は良かったのでは?!
ごめん。でも、最後ちょっと寝ちゃった。

「平家物語」の八島の合戦で弓の的を射落とした与市の話。
独りで3人の役を居所を移したり声音を変えたりして演じていきます。

小舞
拳之介くんが6歳?
虎之介くんが10歳?

拳之介くんは、とても大きく大きく舞います。
飛び跳ねるかのような、舞台をすべるかのような。大きな舞。

虎之介くんはやはりちょっとお兄さんです。
大分落ち着いています。
この舞は情景がとても分かりやすい!・・気がする。

か、かわいい・・・

木六駄
主人は、太郎冠者に木を六駄、炭を六駄、それに酒の樽も持たせ、一駄一頭の牛に背負わせて伯父に歳暮を届けるように命じます。
太郎冠者はためらいますが、あたたかく装備してくれる、と聞いて出かけていきます。
牛12頭を追って茶屋に着くと、酒を切らしていると言われ、ヤケクソで樽の酒を飲んでしまいます。
木六駄を茶屋に譲り、残りを千鳥足で追いながら伯父の家に着いた太郎冠者は、木六駄がないことを聞かれ・・・

なんてカワイイ太郎冠者!
牛12頭は、橋掛かりにも入りきらないようで、揚幕の奥まで使って行ったり来たり。
ちょっちょ〜と言いながら追っていきます。

茶屋の主人に「ちょっと飲んじゃえば?その分水入れときゃ分かんないって!」と言われて、「そ、そうお?ホント?」なんて疑ってたくせに、気がついたら二人で飲んじゃって、酒は空っぽ。
もういいや!ついでに木六駄もあげるわ!とかいって、酒飲んでいい気持ちで、歌とか歌いながら歩き始める。

木六駄はどうした?と伯父に聞かれ、「私が木六駄と改名致しました!はは!木六駄届いたでしょ?」なんて言っちゃって怒られるのだ。

ほんと、庶民の代表って感じですよね。

酒屋の万蔵さんが良かったんだー。
あっけらかんとした、太郎冠者が大好きなおじさんですよ。

あー。楽しい!

ところで喜寿祝公演なだけあるのか、ちょっとハイソな感じの方が多ございました。

椅子に座って肉マンなんて食べてるの、私だけだっつーの。
時間帯もあるのか。
舞初メ、謡初メ、笑初メ
新春狂言
舞初メ、謡初メ、笑初メ


国立能楽堂

18:30〜

正面10列


一、舞初式
茂山千五郎
茂山七五三
茂山千三郎
茂山正邦
茂山宗彦
茂山茂
茂山童司

二、新春トーク
茂山童司

三、附子
太郎冠者:茂山正邦
次郎冠者:茂山宗彦
主人:茂山茂

四、花子
男:茂山千三郎
女房:茂山千五郎
太郎冠者:茂山七五三


ちょー走りました!ギリギリ!!

この公演って、いつもより空席が多いよねぇ?
何故?

一、舞初式
舞台には、掛け軸と鏡餅などが供えてありました。
千五郎さんがまずお供えに向かって何かをしゃべり、その後、一人ずつ舞います。

正邦さんと宗彦さんと茂さんは3人で。
3人とかでピシっと合うと素敵ですよねぇ。

二、新春トーク
童司くんのトークはお初・・かな?
意外にソツがなくて、笑どころもなく。ううーん。
頑張れ!

三、附子
長男同士のコンビですね。

今回のは、なんだかちょっと物足りない感じ。なんで?
でも、正邦さんは本当に安定してます。貫禄!

あの、次郎冠者が砂糖を食べようとして、太郎冠者が紐を引っ張って食べさせない!っていうのは、みんながやるわけじゃないのねー。
いろんなバージョンがあるのか。ないのか。

四、花子
魅せる、狂言です。

遊女・花子に会いたくて、自由をくれない妻に一晩座禅をしたいからと持仏堂にこもることを承知させ、太郎冠者を身代わりにして恋に走る男。
妻は夫の様子を見に来て、それが太郎冠者だと知って大激怒!!
太郎冠者の身代わりに妻がなり、それを知らない男は、花子との逢瀬の一部始終を語って聞かせる・・・

この妻は、どれだけ怖いわけ?(笑
座禅衾を被った太郎冠者は、妻が様子を見に来たので怯えて震えるし。
座禅衾を被った妻は、男が夢心地で帰ってきたので怒りで震えてるし。
怖いよ〜。

この、男の語りがとても長いんですね。
本当にふわふわした感じで謡って舞って。

とても格好いいんです。
飽きさせずに聞かせるってのも難しいだろうし。
いろんな人の花子を見たいなー。

ところで、千五郎さん、最近女やるのにハマってます?

なんだか、若手対ベテランって感じもアリ。
ベテランの勝ちかな、・・・って演目の差があるか。

狂言仲間と新年のご挨拶をして、今日は早めの退散。
あ。最後、ノロノロしてたら、N○Kのインタビューに捕まっちゃった。
私はカットだろうけど、番組逃さないようにしなくちゃー。
新宿狂言 Vol.13
新宿狂言 Vol.13
『落語もとねた狂言会』

全労済ホール/スペース・ゼロ
19:00〜

Y−5


■枕:野村萬斎
■独・素狂言:野村萬斎
■狂言 鏡男
夫:野村萬斎
鏡売り:高野和憲
妻:石田幸雄

■狂言 骨皮
新発意:野村萬斎
住持:野村万作
檀家:破石晋照
檀家:月崎晴夫
檀家:深田博治



まんま寄席です。
後ろにふすまのあるセットで、上には赤と白のちょうちん。
後見が座布団を舞台に置いていきます。

そこに出囃子がかかって・・・萬斎さんの登場です。

■枕

あれれ!
なんだかとてもとても楽しい解説でした。
この人こんなに懐っこいしゃべりするんでしたっけ。

途中で残念なお知らせが。
万之介さんが体調不良でおやすみだそうです。大丈夫でしょうか・・・。
鏡男は簡単に代役できる役ではなくて、萬斎さんがやることになったけど「解説する前に台詞覚えたい・・」と時々本音が。
かなり急だったようですね。

■独・素狂言
座ったまま一人で狂言をやるのです!
独・素狂言は萬斎さんの造語だそうです。

狂言は「柑子」。前回登場人物が3人のものをやって痛い目みたそうで。

まるで落語みたいだよね。
ううーん。これ、面白い!
「柑子」を選んだのは正解だね!

落語風にしてもプロにかなうわけないので、狂言風に行きます、とのこと。

もう、何風なのかわっかんないけど。
面白かった。

■狂言 鏡男
田舎の女房への土産に鏡を買った男。
しかし、女房は鏡を見たことがないので、鏡に映る女を浮気相手と勘違いし怒りまくる!ってお話。

鏡売りの登場が・・。ふすまがバーンと空いて登場しましたよ!なんだそれは!

いつまでも怒っている女房に「お前・・・本当に察しが悪いな・・これ、お前だってばさ。」と呆れる男。
キイキイ怒る女房もなんだか可愛いけど、思い込んだら譲らないのも見ていて痛いな。
気をつけよう。。。

■狂言 骨皮
住持から寺を譲り受けた新発意。
住持に、寺を維持するには檀家のあしらいが大切であると言われ、張り切ります。
そこに、旦那の一人が傘を借りに来て・・・

これはおもしろーい!!
一つずつずれていく問答。
オチが見えて先に笑ってしまう。
すごいなぁ。分かっていてもこんなに笑わされてしまう。

萬斎さん曰く「えっ・・・ちな場面が出てきます」とのことでしたが、ううん。確かに。え・・っち・・か?

新発意の豊かな表情が印象的でした。
てか、檀家達の驚き方も面白いんだよね。割と淡々としているんだけど、それもまた。

あーー!すんごい楽しかった。
やっぱり私は馬鹿馬鹿しい狂言が好きだ!!
京極噺@横須賀
京極噺
よこすか芸術劇場
15:00〜

4階4LC32番

京極夏彦原作落語
「新釈・妖怪噺(小説どすこい より)」
春風亭昇太

京極夏彦原作落語
「豆腐小僧」
春風亭小朝

京極夏彦新作書き下ろし狂言
「新・死に神」
茂山千五郎家

死神:茂山千五郎
ダメ男:茂山宗彦
大金持ち:茂山千之丞
太郎冠者(?):茂山あきら
娘:茂山茂


早めに着いて、横須賀の商店街やドブ板ストリート、三笠公園をウロウロ。
カレー食べて、カレーパン食べて、フランスパン食べて。

京極夏彦さんが来てたらサインもらうんだー!と小説持って来ました。重いのに。
って借りてる本なんだけど・・・。

さて、4階席はかなり見下ろす感じです。
でも、なかなか快適。
年配の方が多かったかな。

前の列の方々は、昇太さんの落語が始まったとたん、「き、聞き取れない!!」「でも、みんな笑ってるわ!私達だけ??」とものすごいザワザワしてまして。
確かに響くので聞き取りにくいかも。
でもあの、う、うるさいんですけど・・・

「新釈・妖怪噺(小説どすこい より)」
小説の「どすこい」は一応昔読んでいるけど、細かいところなんかはサッパリ覚えなし。
「四十七人の刺客」のパロディですよね。
四十七人の力士が作者の意向で、意味分からないまま襲撃する、という・・・

正直、どすこい以外の落語の方が面白かったかな。
でも、この人のお話はかなり綿密に組み立てられているのかも?っていうぐらい「そこからそこに話がいくのかー!」って思うことが多かった!

特に子供力士のお話(すんません。分からないので)からどすこいに行くとこが、衝撃の展開。

「豆腐小僧」
豆腐小僧は短いとかで、「コウモリ」という落語もやってました。
こんな落語もあるんですねー。吸血鬼アオイちゃん。

豆腐小僧ですが、苦労のあとが見えました。
全然怖がってもらえない豆腐小僧が、なんとか人を驚かせようと計画するおはなし。

・・・いきなり始まるヒロシネタ。えぇぇ??
いやー、大うけ。

しかし、それで終わるかぁぁ。っていう終わり方。
オチがなくて苦しんだんじゃないかなぁ。うん。オチがない!

でもやっぱり小朝さんはウマイ!!

「新・死に神」
死神の衣装も最初の時ほどの衝撃はないけど、やっぱり何度見ても笑えるなー。
宗彦さんはガっと空気を掴むのウマイっすよね。

ダメダメ男が死神と出会って、人生を変えるというお話・・・(端折りすぎ)

相変わらず、シュールだよね。この終わり方。

その理不尽さが逆に現実的。
東京茂山狂言会 第十二回

国立能楽堂
19:00〜

脇正面10列

素囃子 融 酌ノ舞(とおる)
大鼓:原岡一之
小鼓:曾和正博
太鼓:三島卓
笛:杉信太朗

政頼(せいらい)
鷹匠:茂山七五三
閻魔王:茂山千五郎
子眷属鬼:若杉直人
子眷属鬼:浜田真帆
眷属鬼:茂山あきら
眷属鬼:茂山千三郎
眷属鬼:茂山正邦
眷属鬼:茂山童司
眷属鬼:茂山茂
眷属鬼:島田洋海

地謡:茂山千乃丞
地謡:茂山宗彦
地謡:丸石やすし
地謡:松本薫

左近三郎(さこのさむろう)
左近三郎:茂山童司
出家:茂山千作

水掛聟(みずかけむこ)
聟:茂山宗彦
舅:茂山千乃丞
女房:茂山茂

仕事がどえらいことになってて。
まー、予想していたのでチケット取ってなかったんですが(取れてなかったとも言う)、
7日に行ったお仲間のレポを読んで・・・我慢できなーーーーい!!!!

てわけで、当日券で!!!

明日会社行くの怖い・・・

素囃子 融 酌ノ舞

意外に激しい始まり方。
そういえば、国立能楽堂の展示室が「能を彩る楽器」ってことでイロイロな楽器が展示してありました。
笛のケースがめっちゃかわいかった・・・!

笛なのにリードみたいなのが一緒に置いてあったけど、どうやって吹くのかなぁ?

政頼
稀曲らしいです。40年ぶりの復曲だそーです。

地獄に人が来ないので閻魔王は眷属を引き連れて六道の辻まで亡者を迎えにいく。
そこに鷹匠の政頼がやってくるがあれこれ理由をつけて「極楽にやってくれ」と頼む。
そのうち閻魔王が鷹が鳥を獲るところを見たいといい、獲ってやると大喜びして・・・

このさー、政頼っつー人がなんか面白いよね。
抜け目ないというか、小ずるいというか。
「鳥を獲るのはこの鷹だから、俺、悪くない」とか
「願いが叶うならシャバに戻りたい。は?1年2年じゃすぐだから万年ぐらいシャバにいたい」とか!
図々しいやつめ!!
キャラ立ってる。。。

それにしても閻魔王、なんかカワイイ・・・!
あと、子供が2人出てましたよねー。
ヒザを立てて座れないみたいでグラグラしとった(笑

左近三郎
左近三郎という漁師が狩に行く途中で僧と知り合う。
なぶってやろうと難題を持ちかけ、弓矢で脅して語らせる。

うーん。これってさー、やっぱり僧は年寄りがやる役なの?
あんまり笑えないんだけど。私。お堅いのかしら。
これが僧が千五郎さんぐらいだとかなり笑えると思うんだけど。
あんなよちよち歩きの好々爺じーさんを弓矢で脅すなんて・・!

後半は禅問答みたいに小気味よく進みます。

水掛聟
聟と舅は隣同士の田を持っていますが、ある日聟が田に行くと水がない。
隣の田を見ると水がナミナミ。頭にきて自分の田に水を引いて見回りに行く。
そこに舅がやってきて自分の田に水がないのを見て、聟の田から水を引いて、田を見張る。
そこに聟が帰ってきて、お互いをののしりあいつかみ合いのケンカに発展。
さて、女房登場・・・で、いつもの馬鹿夫婦で終わる、と。

これは面白いよねぇ。
コミカルな役者同士の競演。
なんとなく似ている気がする、千之丞さんと宗彦さんの演技。

しかし、千之丞さんはオンオフがいいよね。ほうぅ。
「最近の若いもんは」とか言ってましたけど。

あとやっぱり茂さん!スピード感あふれる女房役。
ほんとハマってるわぁ。
出てきて叫んで走りこんでいくだけで爆笑です。

この回は後ろに子供さんがいて、キャーハハハと楽しそうに笑ってました。
本当に楽しそう。そうだよねぇ。
あれは面白いよね・・・

その後、一緒に出たんですが、父母とその子は役者さんが出入りする入り口に消えていきました。。。
あ、さっきの子眷属鬼??

---

今後の公演予定が出てましたねー。
なんと再来年のものまで(笑

私、千之丞さんの縄綯がめちゃめちゃめちゃめちゃ楽しみなんですけど!!!!!
あのぶーたれて文句言いつつ縄を綯う太郎冠者の一人芝居、は千之丞さんのためにあるような!
すごい楽しみだなぁ。
志の輔こらぼ 能楽どーや

横浜能楽堂
17:00〜

2階1列17番

挨拶:立川志の輔

狂言 二人袴:茂山狂言会
兄:茂山千五郎
聟:茂山千三郎
舅:茂山正邦
太郎冠者:茂山茂

対談
立川志の輔
茂山千五郎
茂山千三郎

笛:雲龍

落語 小間物屋小四郎:立川志の輔

この本、欲しい・・・

今回は母と。急に上京してきたので、本当は旦那と行くはずが急遽チェンジ。
横浜能楽堂2階席。お初です。

挨拶:立川志の輔
洋服で、立ち話です。
超笑いましたー。
今日のニュース的なことから取り留めのないお話を。

横浜能楽堂近くのお蕎麦屋さんがサイコーに美味しい!!と絶賛。
その後、戸隠のあるお蕎麦屋さんを絶賛しておりました。
えぇ。母のお友達の実家だそうです。母興奮。

狂言 二人袴:茂山狂言会
この会は演目を事前に発表しないらしいですね。

名乗りを聞いて「またか・・・」

でもねぇ。兄役で千五郎さんが出てきて「弟が一人おりまする」と言ったので、
「え?弟?七五三さん?聟?えぇぇ?」とちょっと怯えていたら、千三郎さんでした。
いやいや、でも、舅が30代で聟が40代ってどうよ。
久々に頭の中ハテナマークでイッパイでした。

いい年こいて「犬コロ」が欲しいもないもんだけど。
お馬鹿っぷりがなかなかハマっていて、良かったと思います。

それにしても、正邦さんの堂々とした舅っぷり。
ほんと、正統派だなぁ。

対談
始めに立川志の輔さんが出てきて、お昼の部のアンケートなどをちょっと紹介。
続いて千五郎さんと千三郎さんが登場。
今回は志の輔さんペースだったので、茂山家の良さが伝わったかどうか!!

昼公演と配役が逆なんだそうですね。
千五郎さんは昼と同じ舅をやろうとしたら、千三郎さんが聟の衣装を着ていたので「え、じゃあ、俺、兄?」とそっちの衣装を着ちゃった。と。
そんな決め方なんですかー。

あとは学校狂言のお話や黒おたべのお話も。
「この茂山家はホント凄いんですよー。頭にね、食べ物のレプリカ乗っけて狂言しちゃうんですよー。」
とか大名が頭に乗っけるヤツを忘れたら千作さんがネスカフェのフタで代用した話とか。
あははは。そうそう。そんな話もありましたー。

笛:雲龍
会場が真っ暗になってどこからか笛の音が・・・。
しばらくすると明るくなって、雲龍さんの姿が見えました。
会場の電気が薄暗いうえに、ものすごいα波が。

母に「キモチ良さそうな寝息がしてた」と言われました。はは。

落語 小間物屋小四郎:立川志の輔
というわけで、眠気から立ち直れず(笑
お噺の半分ほどはウツラウツラしてましたー。オーノー!!

なんだか、私あまり落語は聴いたことがないんですが。
途中で登場人物の誰でもない、志の輔さん本人の見解みたいなのが挟み込まれるのが気になりました。
ん?それは誰??みたいな。
普通そうでしたっけ?

な・・・長かった・・・!
結局3時間を越える公演でした。

最後、始めに話したお蕎麦屋さんですが、みんなに話しちゃったよーと連絡をしたら、20時閉店のところお店あけて待っていてくれるそうなので、良かったらどうぞー。なんて言ってました。

帰り道、そのお店に相当人数が吸い込まれていくのを見てしまいました!
私は次回!!

-----

今回狂言仲間に借りるものがあったので楽しみにしていたら、昼公演間際にお仲間は昼、私は夜公演であることが発覚!!
とりあえずみなとみらいに早めに出向いて、お仲間と待ち合わせ。

大道芸を見たり、海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏を聞いたりしつつぶーらぶら。

能楽どーやを見た後は、最寄り駅に戻り。

朝から競馬パチンコ三昧だったらしい会社の上司と先輩と旦那と合流。
5人でワイのワイの中華を食べて帰宅。

クッタクタ。
お豆腐の和らい 第10回 東京公演 夜の部

東京芸術劇場・小ホール2
19:00〜

B列3番


解説:茂山宗彦

福の神(ふくのかみ)
福の神:茂山千作 
参詣人:茂山正邦、茂山茂
地謡:茂山宗彦、丸石やすし、佐々木千吉、島田洋海、井口竜也

10周年記念トーク:茂山千三郎

因幡堂(いなばどう)
男:茂山千五郎 
女房:茂山あきら

止動方角(しどうほうがく)
太郎冠者:茂山千三郎 
主人:茂山七五三 
伯父:茂山千之丞 
馬:茂山童司

夜の部です!
待ち時間は読書。
なぜなら今日読んで返すから!

解説:茂山宗彦
宗彦さんの解説は、解説がありません。いつも。
しょーもないお話でワーッと会場を巻き込んで終わります。

福の神(ふくのかみ)
千作さんの福の神!!!
もう、出てきた瞬間に会場がほわぁぁぁとあたたかくなりました!!
ほんまもんですわい。

毎年欠かさずお参りをする男2人がいつものようにお参りをしていると、笑い声と共に福の神が現れます。
福の神は「楽しうなるには元手が要るやい」なんて言っちゃって、その元手がないから神頼みしてんのに!!って狂言。

ふくふくとした幸せな狂言でした。
また、孫2人との競演ってのも良かったねー。あったかいねー。

10周年記念トーク:茂山千三郎
なにやらペンギンの置物を抱えての登場です。
ペンギンが見た狂言師の写真集を出すんだって!って本当??
確かにカメラマンはいましたよねぇ。

因幡堂(いなばどう)
これが噂のわわしさナンバーワンの女房か・・・!
す。すげぇ。

大酒飲みで家のことを何もしない女房が実家に帰っている隙に、離縁届を送りつけ、次の妻を求めて因幡堂でお願いしている男。
そこに離縁届を受け取った女房が血相を変えて飛んでくるのよ。
「それはマコトか真実か??」って言いながらね。
「あんな男どうでもいいけど、向こうから別れるって言われると腹が立つのよー!!!!!」って。そりゃないよ。

で、男に西門にいる女を妻にせよ、と神様のフリしてお告げをして、自らそこに立つ女房。
男はそうと知らずに女房を連れ帰り、祝杯をあげる・・・がお酒をどんどん女房に飲まれてしまう。
「また大酒飲みなのかよー。。。」と落ち込む男。
気を取り直して、「顔見せてー!」と被り物を取り上げると・・・女房が!!!!

ギャー!!!!!

っていうお馬鹿なお話。

ちなみにあきらさん、酒を注げ!と杯出したら千五郎さんの頭に「ごーん」と当って、千五郎さんしばらくフリーズ。
痛かった?痛かった?
あきらさんの手がアワアワしてました。
それからは無理に杯を戻さないようにしてました(笑

しかし、この女房はスゴイ!!

止動方角(しどうほうがく)
前に見たとき、無駄に長くてあまり好きじゃないなあーと思っていたんですが。
取り消します!!
七五三さん・・・面白すぎる(笑
あの、あ〜れ〜!って感じで馬から落ちるところ、最高!!!
もう、やーめーてー(笑

横暴な主人はお茶会のために、茶道具と刀と馬を伯父のところから借りて来い!と太郎冠者に命じます。
渋々太郎冠者は出かけ、馬が暴れだす方法とそれを静める呪文を教わります。
家に戻り、早速主人とお茶会に出かける太郎冠者。
自分勝手な主人と早速ケンカし、馬を暴れさせて主人を落としてざまーミロ!とほくそえみます。
主人に腹が立つたびに呪文を唱えているうちに・・・

---

そうそう、サイン係は、あきらさん童司さん正邦さん千五郎さん丸石さん宗彦さん茂さんでした(昼夜混同)
もぎりももちろん役者さん。

もちろん、休憩時間には普通にタバコ吸ったりウロウロしている役者さんたち。
てか、それ捕まえて「このチケット欲しいんですけど!」と交渉しているお仲間。
気さくに応じてくれちゃう役者さん。

ほんと、好きだわぁ。

この写真集は会場でサインつきで売っていて。
お仲間が購入しておりました。
お豆腐の和らい 第10回 東京公演 昼の部

東京芸術劇場・小ホール2
14:00〜

B列16番

解説:茂山茂

末広かり(すえひろがり)
果報者:茂山千作
太郎冠者:茂山正邦
都のすっぱ:茂山千五郎

10周年記念トーク:茂山千三郎

右近左金(おこさこ)
右近:茂山千之丞
女房:茂山あきら

神鳴(かみなり)
神鳴:茂山七五三
医者:茂山宗彦
地謡:茂山茂、松本薫、佐々木千吉、島田洋海、井口竜也

午前中は病院に。
場所がわからず横浜駅を疾走し、着いた頃には汗だくだく。
しかもハンケチーふを忘れたー!!!
お恥ずかしい。

予定を大幅オーバーで2時間もかかり、次は池袋へ!!!
遅刻決定!!
イヤーん。

またまた池袋の駅を疾走!!おにぎり購入!!

会場へ着くと、もう扉が半分閉まってて、隙間から丸石さんが迎えてくれました(涙
丁度茂さんが登場したばかりのようで拍手の音。

千之丞さんがぼんやり立っていて、七五三さんがタバコを吸いつつ誰か役者さんと話していて。
会場のドアを童司くんが笑顔で開けてくれようとしましたが、「トイレ!!!」とカタコト発言をし、目を丸くしている童司くんを尻目にトイレへ直行。
だって・・・

さて、会場へ。
とりあえずお話は最後列で聞くことに。
聞きつつ席を確認。

解説:茂山茂
茂さんのお話はお初です。
思ったよりはサクサク喋ってましたね。
結構面白かったよー

そして、解説ではオチまで全部話してました。

末広かり(すえひろがり)
親子3代競演です。
千作さんの末広かりは結構見た気がするけど、何度見ても良い!!

太郎冠者の「もってのほかのご機嫌じゃ・・・」ってのが笑える。
ほんと、もってのほかだよ。あの怒りよう。これ、日常生活で使ってみよ。

正邦さん、イイよねぇ。
おなかまん丸だったけど。ってまぁ、それは置いておいて。
安定していて安心の演技。

そして、千作さん。
表情が豊かで。
太郎冠者が騙されたと知ってプンプン怒ってるところから、囃し物を聞いて頬が緩んじゃうところまで表情がクルクル変わります。
もう、嬉しそうに囃し物を聞いているところは、あまりにもイイ笑顔で、なんだかワタクシ、涙が・・・(また・・)

◇あらすじ◇
末広かりを買って来いと頼まれた太郎冠者は、都に買いに行くも、末広かりとはどのようなものでどこに売っているのかを聞き忘れてしまいます。
しょうがないので、都で「末広かり買おう〜」と言いながら歩いているとすっぱに騙されて古傘を買わされてしまう。
で、そのすっぱに主人のご機嫌を治す囃しモノを教えてもらって太郎冠者は意気揚揚と家に帰ります。

待っていた主人はガッカリすると共に超怒って太郎冠者を追い出します。
追い出された太郎冠者は、すっぱに教えてもらった囃しモノをしてご機嫌取りをします。

すると主人は「太郎冠者がワシ機嫌を取っておる。めでたいことじゃ!」と喜んでノリノリで太郎冠者を家に入れます。
で、めでたい!!!って感じの終わり方をするわけですねー。

10周年記念トーク:茂山千三郎
千三郎さん・・・。
なんか話して来い!!と言われたそうで、「おれはピン芸人か!!」と言っておりました。
もう、そのくらい安心して聞けますよねー。

右近左近(おこさこ)
ついこの間、女房が千五郎さんバージョンを見たばかり。
そりゃー、千五郎さんのほうが怖かったけど、しかし、あきらさんはやはり独特な感じがありますよねー。

なんか、ちゃんと女に見えました(笑
ほら・・・千五郎さんは別物と言うか、ねぇ?おわかりになる?

千之丞さんは相変わらずのお惚け具合。
最後の逆切れのあたりで本性が見えるというか。

でも、この狂言は物悲しさが残ります。
私の中では月見座頭系に分類されました。

◇あらすじ◇
左近の家の牛に畑を荒らされた右近は、左近に文句を言うも取り合ってもらえません。
右近は不器用で口下手、左近は口が上手くて押しが良い男、挙句、どうやら女房は左近と出来ている様子。
右近は「訴えてやる!!」と訴えに行く練習をするから、と女房に地頭の役をやらせます。
左近びいきの女房は右近を攻め立てて気絶させます。(凄すぎ)
気がついた右近は「おまえら浮気しやがって!!」と女房を攻めますが逆にやられて投げ飛ばされます・・・

神鳴(かみなり)
一度見たいと思ってました。
雷様の装束は、全身シルクなんですって!
頭は赤いロンゲ?獅子がかぶるやつですよね。面は武悪。

すごい!!雷様だよー!!
なんか、カワイイ・・

空から落ちて腰を痛めた雷サマに、ヤブ医者が針治療をするんですけど。
「アイタアイタアイタ!!」と痛がる雷様。

あはは・・は・・・うーん。
お・・面白い・・か?

私の中で膏練薬系に分類されました。

あー。楽しい!でも、眠い・・・疲れが・・・

---

その後狂言仲間と自然食バイキングで腹ごしらえ。
写真集を眺めたり狂言話に花咲かせたり。

食べ終わってブラブラ会場へ向かえば丁度いい時間です。

さて、夜の部行ってみよー!!

忠三郎狂言会

2006年10月13日 能・狂言
忠三郎狂言会

国立能楽堂

18:45〜

脇正面12列

萩大名
大名:茂山千作
太郎冠者:茂山千之丞
庭の亭主:茂山忠三郎

清水
太郎冠者:茂山良暢
主:大蔵千太郎

千切木
太郎:茂山忠三郎
女房:茂山良暢
頭屋:善竹十郎
太郎冠者:善竹大二郎
若衆:大蔵吉次郎
若衆:大蔵基誠
若衆:大蔵教義
若衆:石倉昭二
若衆:善竹富太郎

おー!初めての忠三郎家。
そして二夜連続の萩大名。

萩大名
千作さんの萩大名はずっと見たかったんです。
うしし。嬉しい。

前日にも同じ曲を観ているだけあって、違いがくっきりと。
茂山家の狂言はとにかくおおらかだぁね。

主従の関係とは違う、長い付き合いに裏打ちされた信頼関係があって。
だから太郎冠者は「ハイハイ。ここまで教えれば流石に分かるっしょ?」って感じで、主人は「んーん。もっと教えてくれなきゃわっかんなーい」って甘えてて。
そのやりとりがとても微笑ましい。
威厳はないのか!!

今回はながーーーい付き合いの兄弟なだけあって。それはそれは息ピッタリ。

千作さんの大名は、もう、愛すべきところしかないわけで。
なんてことすんだ!太郎冠者!って思ってしまう観客の私(笑

で、忠三郎さん。お初です。
おっとりとした歌舞伎を連想させるしゃべり方ですなー。
がっちゃがっちゃしゃべる茂山家と対照的。

なんかホンワカしたあったか3人組でとてもよい萩大名でした。


清水
茂山良暢さんっておいくつぐらいなんでしょう。お若い?
と思って家系図なんて見ちゃったら、もうややこしや〜。

ぜんっぜん大事にされてない太郎冠者。
「桶は無くしても買えばいいけど、太郎冠者は、ホレ、この私ひとりですよ」
とか言っても
「太郎冠者の一人や二人よりあの桶が大事なんじゃ!」といわれて。

え。えぇぇぇ??そうなの?」って。

そりゃないよ。頼うだお方。

このねー、太郎冠者の猿芝居が面白かった。
バレるバレる!!

あらすじ
主は茶会を開くため太郎冠者に清水まで水を汲んで来いといいつける。
太郎冠者は、最初に汲んだら、この先ずっとやらされる!!と思い、鬼に襲われた!とウソの芝居をして主人秘蔵の桶を投げ出して逃げ帰る。
主人は桶が大事なので一人で清水に取りに戻ると言い出し、焦った太郎冠者は先回りして鬼の面を被り主人を脅し、ついでに調子に乗ってイロイロな注文をつけ始める・・・

千切木
今までクセのある太郎ばかりでしたが、今回はあまりクセがないなぁ、と思っていたけど。
これが意外にハマってくるんですねー。

普通に嫌われてる人(笑

しっかし、あのぐらいで袋叩きにしなくてもいいじゃんねぇ!そんなに嫌い?

さて、私の大好きな千切木の女房登場。
これまた強すぎず。
わわしいながらも柔らかい女でした。

あれー!好きかも。この人たち!!

あらすじ
素人同士の連歌の会が開かれるが、嫌われ者の太郎は仲間はずれに。
それを知った太郎が連歌の会に押しかけるが冷たくあしらわれ、最後には袋叩きにされ、倒れているところに女房が駆けつける。
仕返しに行け!と女房にたきつけられ、渋々行き、留守と知り超元気になって女房と戻っていく・・・

---

はー。体調最悪で参った。毎月のことですが。
仕事も午後は席に座っているのがやっとで。

でも、やっぱり捨てられないよ。今日の公演。

つーわけで、フラフラと会場入り。
3列目の座席を一番後ろの端っこに取り替えてもらい、何かあったらいつでも飛び出せる位置に。
ヤレヤレ。

しかし、不思議なことに見てるうちに元気になって。
休憩時間はチョロチョロしたりご飯食べたり。

で、千切木が終わる頃にまた体調最悪に戻り。
グラグラしつつ、休憩しつつ、帰りましたとさ。

狂言見てる間のあの元気はナンだったんだ・・・
日比谷シティ夜能
第二十五回 日比谷シティ夜能

日比谷シティ広場
18:30〜

E10列 1番

萩大名
大名:野村萬斎
太郎冠者:破石晋照
亭主:石田幸雄

石橋 大獅子
樵童:梅若靖記
親獅子:梅若六郎
親獅子:梅若六郎
仔獅子:梅若晋矢
仔獅子:梅若慎太郎
寂昭法師:宝生
仙人:竹山悠樹
笛:藤田六郎兵衛
小鼓:大倉源次郎
大鼓:亀井弘忠
太鼓:助川治

夜桜能が雨で日比谷公会堂に振り替えられたコンビだったので、
天気予報が「晴れ」と言っても、直前まで不安で不安で。

心地いい風が吹く、気持ちのいい公演でございました。
あー。幸せ。

萩大名
配役変わったんですねー。
太郎冠者は石田さんだと思っていたので、ちょっと残念。

今まで見た萩大名は、結構お年を召した方がやる大名ばっかりだったので、萬斎さんはいかように?!と。
えぇ。お馬鹿っぷり爆発でした。

こう、太郎冠者が最初から結構冷めているというか。
茂山家はノリノリだったのが急にフイっといなくなるのに、今回はこうなるような予感がしてたって感じ。
大名が若いぶん、こんな太郎冠者のほうがしっくりくるかも。

しかし「太郎冠者のむこうずね!!!」は、あんなでいいのか。
完全にオチって・・・。
オチ!!って顔したし。萬斎さん・・・!

あらすじ
長く在京した大名が、太郎冠者のススメで萩の花見に出かけます。
庭の亭主は風流人で、来客には必ず当座を求めるのですが、歌心のない大名はそんなの作れるわけないしー。
そこで、太郎冠者がどこかで聞いた和歌を教えますが、おばかな大名は覚えられません。
しょーがないので、カンニングする方法を考え付きますが・・・

石橋 大獅子
か・・・カッコイイ!!!

樵童が。樵童がね・・・
ものすごい存在感と、現実味のなさ!ゾクっとするような佇い。
また風に吹かれてそよそよとすることで、あれ、現実だよね?と思うような。。。

うぅぅ。何故かウルウル・・・。

後半はガラリと変わって、獅子たちがゾロゾロ現れます。

囃し方が迫力出てきて。
いつも「ほぉー!」っていうところが「がぉー!!」になってました。
ビックリ。
あ。すいません。能初心者なもので。

四頭の親子獅子の舞。
これって微妙にずらすものなんですね。
赤2頭は早めな動き。仔獅子だから?
白2頭は割とゆっくりめな動き。年寄りだから?

ほおお。こういう派手でガンガン舞うの好きだなぁ(笑

あ。能はほとんど意味分からないので、あらすじなし(照

---

てわけでしたが。
現実の間の異空間。

でも、信号が青に変わると車の音がゴーっとして、よく聞こえません!!
あぁ。現実。

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