国立能楽堂

14:00〜

正面2列


■お話
茂山宗彦

■花争(はなあらそい)
主人:丸石やすし
太郎冠者:茂山逸平

■古典狂言「川上」改作 川上地蔵(かわかみじぞう)
座等:茂山千之丞
女房:茂山あきら
地蔵:茂山童司

■素袍落(すおうおとし)
主人:茂山宗彦
太郎冠者:茂山千作
伯父:茂山七五三


ハイ。フル出場。

今日は何を血迷ったか朝9時半には御茶ノ水にいました。
屋久島旅行用のトレッキングシューズとかレインウェアを買いに行ったんですけど。
ちょっとは考えようよ。
お店10時半からだよ・・・。

思いついたらすぐ行動に移すところはいいけど、何かが間違っているよなー。

結局2人で10万以上のお買い物をしました。
あー!何度も登山して元取らないと!!

てわけで、ギリギリに能楽堂へ。

■お話

もっぴ・・・。
面白すぎるよ・・・。

「解説は、パンフレットに載っているのでやりません!!」と言って、自分が引っ越した話なんかをしてました。
普通の靴下が8足しかないのに、足袋が50足あったそうです。
うーん。一番使うものが違うねぇ。

■花争

これ、短いねぇ。
タイムテーブルには7分と書いてありました。

主人が「花見に行こう」と太郎冠者を誘います。
すると太郎冠者は「桜を見るなら桜と言うべきだ」と理屈をつけて古歌を例に出します。
お互いに「花」「桜」がつく古歌を出しているうちに、太郎冠者が口ごもります。
その謡は「桜かざしの・・・、花見車・・」というもので、続きを主人が謡ってしかりつけます。

あら。もう?って感じ。
太郎冠者がケンカ?を売ってくるわけですけど、大人な態度の主人なんですねー。

■川上地蔵

もともと和泉流の演目「川上」に千之丞さんがアレンジを加えたものなんだそうです。
「茂山家のチャレンジャーですね」by宗彦さん

目の見えない夫を治すために夫婦は川上地蔵に参ります。
すると座頭の夢に川上地蔵が現れ、妻と別れれば目を治してやると言われます。
目が見えるようになった座頭は大喜び。しかし、妻と別れることが条件だ、と妻に言うと大ケンカに。
妻、「クサレ地蔵!!!」とか言ってました。

超言い合いのケンカをしていると、川上地蔵が現れます
攻める妻と、なんとか妻を言い含めてくれと頼む夫。
地蔵は「せんざいせんざい。ごもっともごもっとも」とお互いに言うだけで「後は野となれ山となれ〜」と言って去っていきます。これだけ?地蔵の出番。

地蔵が退場した後、夫の目がまた見えなくなります。
夫婦は手に手を取って退場していきます・・・。

最後、なんだか涙が出ました。しみじみとしています。
悩むよねぇ。目が見えるようになることと別れること。

別れて夫の目が見えることになるのと、
目が見えなくても手に手を取って生きること。
そっちを選んだ二人の姿が美しいです。

■素袍落

急に伊勢参りに行くことになった主人は一応伯父も誘おうと太郎冠者を使いに出します。
その際、餞別をもらったりするとお土産買ったりして大変だから、お供は決まっていないと言えと言い含められます。

さて、伯父のところにいった太郎冠者は酒を振舞われ、酔っ払います。
伯父は行かないって言ってるのに、「明日は早めに準備してね」と何度も伯父に言って呆れられたり、お供が決まっていない話も何故なのかまで全てバラしてしまいます。

お土産に素袍をもらった太郎冠者はいい気分で帰っていきます。
そこへ迎えに来た主人と出会い、太郎冠者は素袍を一生懸命隠しますが落としてしまいます。
主人はそれを拾い、素袍を探している太郎冠者をからかいます。

千作さん、最高!!!!!
やはりスゴイです。

この、底抜けに明るい太郎冠者。
しかも、伯父に明日の共は自分だとバラすときに「まー、他に誰もいませんしね」なんて言っちゃって。
主人よりよっぽどイロイロ人生分かってる風な太郎冠者でした。
やっぱり演じてるんじゃなくて、もう、そこを生きています。千作さん。

-----

今回、9演目中6曲がお酒を飲む狂言でした。
お酒を飲む狂言はそんなに多くないらしいので、こんなに集まることはあまりないみたいですね。

コレだけ連ちゃんで見て分かったけど、お酒を飲むのも同じパターンなんですねー。
気づかなかったー。今まで。

コメント

紅緒
紅緒
2006年4月16日23:59

もしかして、くねこさんいるのかな〜と思ってたんですが、
まさかフルでいたとは(笑)さすがです。
月見座頭、私も男にケンカふっかけられてからの座頭さんがくしゃみしたところで、
全然笑えませんでした。
だから笑ってる人がいて「え?今の笑うとこ?」って思いましたよ。
春狂言、だけあって、春爛漫のにぎやかさや軽やかさのある狂言でしたね♪

nophoto
闖入者
2006年4月17日12:18

こんにちはー。コメントありがとうございました。
昨日は友達と一緒で、そのまま夜まで飲んでしまい、まだ更新してないです(汗。

2日目は半分とあって物足りないくらいかと思ったのですが、千作さんの素袍落はすごかったですねぇ。大満足です。

途中まで「抜殻」の太郎冠者、主人とのやり取りと同じなのでじっくりと千作さん、千乃丞さんの個性の違いを見ることもできて本当に楽しかったです。

川上地蔵もいい演目ですよねぇ。最後に「杖を捨てまいものを」と言って笑いあう夫婦は、悲しいなかにも支えあおうとしている夫婦愛みたいのが垣間見えてじ〜んとしました。

結局春狂言全体通しての内容の良さに興奮状態のまま、勢いづいて納涼狂言のチケットも3公演分買ってしまい、結局あの家の商売上手に乗せられてしまいました。

くねこ
くねこ
2006年4月17日21:23

紅緒さん
ええ。フルでおりました(笑
月見座頭はほんっとしみじみなお話ですよね。切ないっす。

春狂言、楽しかったですねー♪
私は紅緒さんが来ていた回が一番好きでした。
ちなみに、私は「ざざんざ」覚えられませんでした・・・うぅ。

くねこ
くねこ
2006年4月17日21:26

闖入者さん
素袍落の千作さん、すごかったですよね。
もっともっと観たいです。

笑える曲も、ジーンと来る曲もあって、本当に盛りだくさんな春狂言でしたねー。
あー。幸せ。

納涼祭買ってしまいましたか(笑
私は4/1に通し券購入済です!!イェェイ!
また茂山三昧いたしましょう!!

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