ISBN:4582246087 単行本 野村 万蔵 平凡社 1995/07 ¥3,059

 私は今、狂言が面白くて仕方がない。
しかし、出てくる言葉はわからないものが沢山あり、特に言語遊戯的な曲は聞き取るので手一杯なことが多々ある。
本当に伝わって欲しい豊かな笑いが観客に通じてない気がする、という著者の、いや、狂言界全体の悩みが正に今の私なのだと感じる。

 この本は、いくつかの分類に分けられている狂言の演目を挙げつつ、先人の解釈、自分の解釈、演じる狂言師の必要経験などが筆者の目線で語られていく。
例えば、私が次回鑑賞する「枕物狂」は「老人物」に分類され、
著者曰く「今の還暦ぐらいの年齢のつもりで演じては物足りないだろう」。
地謡は力みすぎず、柔らかく謡うのが良かろう、と評される。

 同じ演目でも、流派によって家によって演じる人によって全然違うものだなと思うことがあるが、この本を読んで何故なのかが理解できる。が、残念ながら初心者向けでは全く無い!
出てくる型や装束の名前、古語が読めない人(私)はお呼びでない。
狂言を、家や流派にとらわれずに沢山見ている人で、能も歌舞伎もお囃子も嗜む人が読むとこの本はタマラナイのではないかな。

コメント

nophoto
闖入者
2006年2月8日22:08

和泉流はあまり見たことがないのですが、こんないい本があるのですね。近所の図書館にもあるみたいなので近く借り出してみたいと思います。
ところで、くね子さんはSOJAの会員ですか?
私は会員じゃないので、会員の方からの又聞きの情報なのですが、3月20日に東京で新作狂言の上演があるそうですよ。
来月は公演なしかぁ・・・、とヘコんでいたのでうれしい限りです。
2月14日(15日?)は同じ会場にいらっしゃるようですね。またレポ楽しみにしています。

くねこ
くねこ
2006年2月9日0:16

闖入者さま
こんばんは。
この本読んだら、もう狂言が観に行きたくて行きたくてしょうがなくなること間違いなしです(笑

ハイ!ワタクシSOJA会員です!
3月20日は「茂山狂言と京銘菓おたべのコラボレーション」てヤツですね?
これって、入場無料らしいです。
一体どういう仕組みなんでしょうか。早いもの順?
しかもゲストを交えたトークショーって書いてありますけど。
ゲストつじあやのさん(予定)ですよ。一体・・・
ちーと、問い合わせてみます。
どうせなら京銘菓おたべも食べてみたいところですし。

3月・・アレは行かないんですか?狂言風オペラ「フィガロの結婚」。
私、なにげに相当楽しみです。
今月は15日参戦です!
闖入者さんとは1日違いですか?
楽しみですね♪

nophoto
闖入者
2006年2月9日20:30

それほどなんですか! これ以上見に行きたくなるなんて危険だわぁ。

やっぱりSOJA会員になったほうがよいのかなぁ。東京在住だと会員になるメリットがどの程度あるの?と思って会員申込みしてないんですよね。

イベントの詳細情報期待してます。
黒おたべはおいしいですよ。去年京都に行ったときのおみやげで会社に買って行ったら喜ばれました。

「フィガロ…」は見送ったんですけど、福岡公演とかのあと好評なようなら直前で気が変わるかも(冷汗)。何しろ公演そのものが少ない月だし、禁断症状に負けるかもしれないです。

くねこ
くねこ
2006年2月10日0:07

闖入者さま

SOJA会員のメリット・・・
確かに、ぴあの売り出しのほうが早くて、そっちでチケットを取ってからSOJA先行が来たりして。
SOJAを通してチケット買ったの1回ぐらいかもしれません(笑
私も、まだ初心者なので、イマイチ分かってないんですけど。

京都ではマニアックなイベントありますけど、東京はなかなかないですしね。うーん!
そういえばHANAGATA狂言も京都だけですよね・・。
童司くんの釣狐披き・・・

イベントなるべく早くに聞いてみます。
この記事が最新の日記から消える前に。
黒おたべ美味しいんですね!!
くぅ!益々行きたいです!

「フィガロ…」行きましょうよ(笑
3月は我慢の月ですね。

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索