新作狂言「居眠り大黒」
2005年11月9日 能・狂言
新作狂言「居眠り大黒」
天台宗 開宗1200年記念 瀬戸内寂聴書き下ろし
新作狂言「居眠り大黒」
東京初演
国立能楽堂
18:30〜
脇正面7列
◆古典「萩大名」
大名:茂山 千五郎
太郎冠者:茂山 逸平
庭の亭主:茂山 あきら
◆瀬戸内寂聴さん挨拶
◆新作「居眠り大黒」
原作:瀬戸内寂聴
脚本・演出:茂山 千之丞
大黒天:茂山 千作
大経師・以法:茂山 七五三
番頭・与兵衛:茂山 正邦
以法の妻おさい:茂山 茂
坂本の女:茂山 逸平
◆古典「二人袴」
舅:茂山 千之丞
聟:茂山 童司
兄:茂山 正邦
太郎冠者:佐々木 千吉
定時ダッシュ!で能楽堂へ。
イヤー、土日も出社しないとマズイべなー、なんて打合せをした日にそれかよ!って感じですが。
息抜きが必要ですものね。ヲホホ。
物販のあたりに千之丞さんが普通におられました。
私もお話したかったけど、話すことがないので(笑)、ニヤリと笑って通り過ぎ。
◆古典「萩大名」
成り上がりの田舎大名が、どこか珍しい処を見に行きたいと太郎冠者に相談します。
それなら、とある庭の萩が丁度見頃なのでそれを見に行こうと誘います。
その庭の持ち主は風流人なので、庭を見にきた人には必ず当座(即席で和歌を読むこと)を望むのです。
しかし大名にはそういった教養はありません。
そこで太郎冠者が自分の和歌を教えますが、それも覚えられません。
仕方がないのでカンニング方法を教えて、挑みます。
-------
大名がいいねぇ。
教養はないけど、大らかで、庭を見たときは「スゴイスゴイ!」と大はしゃぎ。
でも、当座の意味もわからなくて、和歌も覚えられなくて、
すぐに諳んじる亭主に「もう覚えたの?!」と驚き。
愛らしい。。。
でも、和歌が後少しで読み終わる!って時に、
「たまには恥をかくのもいいさ」と太郎冠者が見捨てていなくなっちゃうんですね。
そうすると、大名が大慌てで、
「太郎冠者?太郎冠者!たろうかーじゃー!!」と必死に呼ぶのが、もうたまんない。
この大名は愛すべきNO1かも?
◆瀬戸内寂聴さん挨拶
小さな尼さんが登場です。
私も思わず手を合わせてご挨拶。
この狂言が出来た経緯をお話ししてくださいました。
上からの指示で断れなかった、と。(笑
瀬戸内寂聴さんて、ちゃんと見た事なくて、
イメージではチャキチャキした人だったんですが、かなり柔らかな感じの方ですね。
◆新作「居眠り大黒」
京都に住む大経師・以法は妻のおさいに頭が上がりません。
唯一の息抜きは、月初めの吉日、比叡山「三面出世大黒天」へ月参りに行くと嘘を言って、
麓の坂本の愛人のところへ泊まりに行くことです。
しかし、代わりにお参りに行かされる番頭は頭にきていて、全部おさいにバラして以法を追い出し、乗っ取ろうと企みます。
番頭にそそのかされたおさいが比叡山に行くと、愛人と別れを惜しむ主人の姿が。
大黒天の前で4人が大騒ぎし、居眠りしていた大黒天が目を覚まし・・・。
----------
このね、茂さんのわわしい女。これが最高。
以法が浮気していることを知って、棒を持ち出して怒り狂います。
キー!悔しい!と言ってヨヨヨと泣き出して、「お。やっぱ女の人よねぇ」と思うのもつかの間、怒りのほうが勝って「やっぱぶちのめすー!!」。
この女の人、好きだわ。共感共感。わたしも「わわしい女」、か。
さて、比叡山から僧の方が3名来ていて、御簾の向こうで謡?をしていて。
なんていうんでしょう。お寺って感じ。あれはお経とは違いますよね・・・?
大黒様の居眠りの様子は私の席からはあまりよく見えませんでしたが、
みんなで囃子ながら退場していく時の大黒天の「よちよちよちよち」「よちよちよちよち」っていう歩き方がカワイくて・・・!
◆古典「二人袴」
聟は一人では恥ずかしいと、兄に聟入りの付き添いを頼みます。
すぐ帰るつもりの兄でしたが舅の太郎冠者に見つかり、挨拶をすることになります。
しかし、袴が1枚しかないので、聟の袴を履いて舅の前に出ます。
すると、舅が「聟殿は?」と言い出し、慌てて兄が戻って、今度は聟が袴を履いて舅の前に出ます。
舅に「二人一緒に」と言われた聟と兄は袴を取り合って、破ってしまいます。
それなら!と前だけ袴を当てて二人で舅の前に出ますが、「踊ってくれ」と言われ・・・。
----------
私、正邦さん好きだ〜。
正統派狂言師。
クセがないって感じかなー。
さて、童司くんの聟。
ほんと、まだまだ子供で、お兄さんに頼りきり。
舅宅に入るときに兄をみて「にへっ」と笑うのが、笑える。
というわけで、なんだかとても楽しい楽しいと感じる時間を過ごせました。
席も良かったんだよねー。めがね忘れて痛かったけど。
そいえば客席が結構空いてました。
正面は埋まってたけど、私がいた脇正面は3割ぐらいしか人いなかったなー。ナゼ!
あ。もしかして今年はこれで狂言見納めかも。
えー!ヤダー!
天台宗 開宗1200年記念 瀬戸内寂聴書き下ろし
新作狂言「居眠り大黒」
東京初演
国立能楽堂
18:30〜
脇正面7列
◆古典「萩大名」
大名:茂山 千五郎
太郎冠者:茂山 逸平
庭の亭主:茂山 あきら
◆瀬戸内寂聴さん挨拶
◆新作「居眠り大黒」
原作:瀬戸内寂聴
脚本・演出:茂山 千之丞
大黒天:茂山 千作
大経師・以法:茂山 七五三
番頭・与兵衛:茂山 正邦
以法の妻おさい:茂山 茂
坂本の女:茂山 逸平
◆古典「二人袴」
舅:茂山 千之丞
聟:茂山 童司
兄:茂山 正邦
太郎冠者:佐々木 千吉
定時ダッシュ!で能楽堂へ。
イヤー、土日も出社しないとマズイべなー、なんて打合せをした日にそれかよ!って感じですが。
息抜きが必要ですものね。ヲホホ。
物販のあたりに千之丞さんが普通におられました。
私もお話したかったけど、話すことがないので(笑)、ニヤリと笑って通り過ぎ。
◆古典「萩大名」
成り上がりの田舎大名が、どこか珍しい処を見に行きたいと太郎冠者に相談します。
それなら、とある庭の萩が丁度見頃なのでそれを見に行こうと誘います。
その庭の持ち主は風流人なので、庭を見にきた人には必ず当座(即席で和歌を読むこと)を望むのです。
しかし大名にはそういった教養はありません。
そこで太郎冠者が自分の和歌を教えますが、それも覚えられません。
仕方がないのでカンニング方法を教えて、挑みます。
-------
大名がいいねぇ。
教養はないけど、大らかで、庭を見たときは「スゴイスゴイ!」と大はしゃぎ。
でも、当座の意味もわからなくて、和歌も覚えられなくて、
すぐに諳んじる亭主に「もう覚えたの?!」と驚き。
愛らしい。。。
でも、和歌が後少しで読み終わる!って時に、
「たまには恥をかくのもいいさ」と太郎冠者が見捨てていなくなっちゃうんですね。
そうすると、大名が大慌てで、
「太郎冠者?太郎冠者!たろうかーじゃー!!」と必死に呼ぶのが、もうたまんない。
この大名は愛すべきNO1かも?
◆瀬戸内寂聴さん挨拶
小さな尼さんが登場です。
私も思わず手を合わせてご挨拶。
この狂言が出来た経緯をお話ししてくださいました。
上からの指示で断れなかった、と。(笑
瀬戸内寂聴さんて、ちゃんと見た事なくて、
イメージではチャキチャキした人だったんですが、かなり柔らかな感じの方ですね。
◆新作「居眠り大黒」
京都に住む大経師・以法は妻のおさいに頭が上がりません。
唯一の息抜きは、月初めの吉日、比叡山「三面出世大黒天」へ月参りに行くと嘘を言って、
麓の坂本の愛人のところへ泊まりに行くことです。
しかし、代わりにお参りに行かされる番頭は頭にきていて、全部おさいにバラして以法を追い出し、乗っ取ろうと企みます。
番頭にそそのかされたおさいが比叡山に行くと、愛人と別れを惜しむ主人の姿が。
大黒天の前で4人が大騒ぎし、居眠りしていた大黒天が目を覚まし・・・。
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このね、茂さんのわわしい女。これが最高。
以法が浮気していることを知って、棒を持ち出して怒り狂います。
キー!悔しい!と言ってヨヨヨと泣き出して、「お。やっぱ女の人よねぇ」と思うのもつかの間、怒りのほうが勝って「やっぱぶちのめすー!!」。
この女の人、好きだわ。共感共感。わたしも「わわしい女」、か。
さて、比叡山から僧の方が3名来ていて、御簾の向こうで謡?をしていて。
なんていうんでしょう。お寺って感じ。あれはお経とは違いますよね・・・?
大黒様の居眠りの様子は私の席からはあまりよく見えませんでしたが、
みんなで囃子ながら退場していく時の大黒天の「よちよちよちよち」「よちよちよちよち」っていう歩き方がカワイくて・・・!
◆古典「二人袴」
聟は一人では恥ずかしいと、兄に聟入りの付き添いを頼みます。
すぐ帰るつもりの兄でしたが舅の太郎冠者に見つかり、挨拶をすることになります。
しかし、袴が1枚しかないので、聟の袴を履いて舅の前に出ます。
すると、舅が「聟殿は?」と言い出し、慌てて兄が戻って、今度は聟が袴を履いて舅の前に出ます。
舅に「二人一緒に」と言われた聟と兄は袴を取り合って、破ってしまいます。
それなら!と前だけ袴を当てて二人で舅の前に出ますが、「踊ってくれ」と言われ・・・。
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私、正邦さん好きだ〜。
正統派狂言師。
クセがないって感じかなー。
さて、童司くんの聟。
ほんと、まだまだ子供で、お兄さんに頼りきり。
舅宅に入るときに兄をみて「にへっ」と笑うのが、笑える。
というわけで、なんだかとても楽しい楽しいと感じる時間を過ごせました。
席も良かったんだよねー。めがね忘れて痛かったけど。
そいえば客席が結構空いてました。
正面は埋まってたけど、私がいた脇正面は3割ぐらいしか人いなかったなー。ナゼ!
あ。もしかして今年はこれで狂言見納めかも。
えー!ヤダー!
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